Apple A10 Fusion とその先
Engadget 曰く、iPhone 7/7 Plus は大半の MacBook Air を上回る
現在のベンチマーク掲載元ではいかのような数値。
近年のコンピューターやスマートホンなどは脳みそが複数あり、
シングルスレッドが1つだけ動かした状態、マルチスレッドは複数動かした状態である
端末 | SoC | シングルスレッド | マルチスレッド |
---|---|---|---|
iPhone 7 Plus | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 3311 | 5351 |
iPhone 7 | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 3301 | 5336 |
iPad Pro (12.9-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 3014 | 4846 |
Pad Pro (9.7-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 2934 | 4728 |
iPhone SE | Apple A9 @ 1.8 GHz | 2405 | 4024 |
Air 上位機種と比較
記事では評価されていない Air 上位機種と比較しても、 シングルスレッドかなりいい線までいっている。
シングルスレッド
端末 | SoC | スコア |
---|---|---|
MacBook Air (13-inch Early 2015) | Intel Core i7-5650U @ 2.2 GHz (2 cores) | 3357 |
MacBook Air (11-inch Early 2015) | Intel Core i7-5650U @ 2.2 GHz (2 cores) | 3327 |
iPhone 7 Plus | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 3311 |
iPhone 7 | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 3301 |
MacBook Air (11-inch Mid 2013) | Intel Core i7-4650U @ 1.7 GHz (2 cores) | 3258 |
MacBook Air (13-inch Mid 2013) | Intel Core i7-4650U @ 1.7 GHz (2 cores) | 3208 |
iPad Pro (12.9-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 3014 |
Pad Pro (9.7-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 2934 |
iPhone SE | Apple A9 @ 1.8 GHz | 2405 |
マルチスレッド
マルチスレッドの場合は intel のチップにはまだまだ届かない模様。 シングルスレッドに関して高スコアを出すのだが、 マルチスレッドに関しては Android で使用されている Qualcomm Snapdragon や Sumsung Exynos と大差がない。
端末 | SoC | スコア |
---|---|---|
MacBook Air (13-inch Early 2015) | Intel Core i7-5650U @ 2.2 GHz (2 cores) | 6563 |
MacBook Air (11-inch Early 2015) | Intel Core i7-5650U @ 2.2 GHz (2 cores) | 6291 |
MacBook Air (11-inch Mid 2013) | Intel Core i7-4650U @ 1.7 GHz (2 cores) | 6237 |
MacBook Air (13-inch Mid 2013) | Intel Core i7-4650U @ 1.7 GHz (2 cores) | 6111 |
iPhone 7 Plus | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 5351 |
iPhone 7 | Apple A10 Fusion @ 2.3 GHz | 5336 |
iPad Pro (12.9-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 4846 |
Pad Pro (9.7-inch) | Apple A9X @ 2.3 GHz | 4728 |
iPhone SE | Apple A9 @ 1.8 GHz | 4024 |
ARM ライセンスの上でつくられた A10 Fusion だが、
以前に、省電力チップを開発していた P.S. Semi を買収しており、こちらの技術が使われていると思われる。
また、A10 Fusion は ARM の big.LITTLE 的な構成となっており、
処理が遅いが低消費電力の頭脳と処理が速いが高消費電力の頭脳をもっており、
アプリ等の実行状態で切り替えている。
A10 Fusion は デュアルコアの CPU だが、低機能のものと高機能のものが対になっているため、
実際は 4つの CPU をもっている。
試してみると A10 Fusion で高機能化した効果なのか発熱も軽減されている気がする。
iOS 10 で挿入された Deep Learning の一種である Convolutional Neural Network サンプルを試したところ、
iPad Air 2 ではそこそこ熱くなっていたが、iPhone 7 ではほんのり暖かくなるレベル。
Metal を使用していることや GPU のコア数、画面解像度などの端末差もあるが、あまり熱くならず機敏に動いていた。
その先
これを見ると現行の Mac のミドルレンジのラップトップに近く、 シングルスレッドなら2世代前の Mackbook Air を超えており、 スマートフォンがラップトップ並みの機能を備えたこととなる。
例えは Apple TV に A10 Fusion やそれ以降のチップが導入されれば、デスクトップの代替品になるかもしれないし、ビジネス用途で使用できる可能性がある。
とりあえず、オフィス系のアプリは充実しているので iOS 版の Xcode と Terminal とかが出れば、iOS のみで開発する人も出るかもしれない。
A10 Fusion 自体、ファンレスで動いており、もしファン回すことができれば、もっと強力なチップとして使用できる可能性もある。
個人的にはスマートフォン誕生した時と同じぐらい、 革新の時だと思っている。