次期 ARKit の噂(WWDC 2019)
9to5Mac で WWDC 2019 での開発者向けの新機能や API の噂が公開されてている。
以下、噂なので本当に実装されるかは判らないが翻訳してみる。
今年の ARKit は、AR のための新しい Swift 専用のフレームワークとともに開発者が視覚的に AR 体験を作成することができるコンパニオンアプリを含む大幅な変更が行われる。
人間のポーズを検出する機能やゲーム開発者向けにタッチパッドとステレオ AR ヘッドセットを備えたコントローラをサポートする
Swift 専用のフレームワーク
原文では "brand new Swift-only framework" と書かれており謎である。
Swift 専用となると Objective-C を吐き出す Unity などのゲームエンジンでは面倒になるため本当かどうかは判らない。
iPhone と Apple Watch をつなげる App Extensions のような拡張なのか、
CreateML で機械学習の学習データを macOS でつくる事前処理か、
そもそも Apple のプラットフォームで Objective-C のサポートがなくなるかなど不明である。
ちなみに CreateML は Swift 対応のみで、Objective-C は対応していない。
コンパニオンアプリ
コンパニオンアプリという表現が謎。
iPhone / iPad やそれ以外で動く何かかもしれないし、Xcode 内で使うツールかもしれない。
また、AR での UI が SDK として登場するかもしれない。
(Apple で AR 関連の UI の求人があったので)
人間のポーズを検出機能
顔の動きが Face Traking ですでに取得できているため、
指などの細かい関節を取らなければ、実装されると思われる。
個人的には人間のポーズ検出より、遮蔽物の判定をして欲しい。
ゲーム開発者向けにタッチパッドとステレオ AR ヘッドセットを備えたコントローラ
完全に謎。
A12 / A12X の iOS の Metal でマルチプルビューポートが対応されているし、Model I/O でステレオカメラが使用できるので AR ヘッドセットの対応はできそう。
その他
以前、噂されていた iOS のダークモード、マルチウインドウなど以外に以下の噂が出ている。
- Siri の新しいインテントの追加(メディア操作、検索、音声通話、イベントの発券、メッセージの添付、電車や飛行機などのゲートや座席の情報)
- UIKit でタッチバー、メニューバー、ショートカットなど macOS の機能の統合
- iOS から macOS へ移植された Split View アプリの分割線をドラッグでサイズを変更
- Taptic Engine の細かい制御
- iMessage の会話に表示される機能と同様のリンクプレビュー
- NFC で ISO7816、FeliCa、MiFare のタグの読み取り
- CoreML で機械学習モデルの更新と音声解析
- Vision framework で画像分類
- メモアプリ などの文書スキャン機能が使用可能になる
- Mac ではファイルプロバイダ拡張機能を提供され Dropbox などアプリと Finder との統合方法の改善。
まとめ
ARKit では大幅に変更が行われる模様だが、macOS アプリで UIKit を使用できるようになるため WWDC 2019 で大幅に SDK の変更が予想される。
個人的には、去年 SceneKit の変更がほとんどなかったため、大幅な機能追加を期待している。