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SceneKit のこれから

RealityKit が AR 向けとして出ているが、SceneKit はこれかも続くだろうと淡い期待をしている。

RealityKit が AR 向けと書いているように、現状は SceneKit を置き換えるにはかなり機能が少ない。
そもそも SceneKit は汎用的な 3DCG を表示するためにつくられており、RealityKit は tvOS や watchOS で使用することはできない。

 

では、何故 RealityKit には tvOS や watchOS で使用できないのかというと、RealityKit というか ARView は描画コストがかなりかかるため。
わかりやすい例を出すなら ARView はレイトレースベースの影を出す事ができる。
(現状 Storyboard からしか設定ができず、コードで設定する方法がわからない)

また、RealityKit と SceneKit では物理シミュレーションがあるが RealityKit は機能は少なくまた精度が低かったりする。

 

SceneKit が無くならないだろうと思う点は、取り仕切っている Thomas Goossens という方が AniMoji や MeMoji、古くはカバーフローや macOS でのプレビュー等のライブラリ ImageKit など開発しており、Photobooth、Maps アプリ、TimeMachine の UI、QuartzComposer などのプロジェクトに関与しているらしい。

あと、WWDC 2014 の SceneKit のセッションでスライドを SceneKit のアプリとしてつくるという恐ろしいプレゼンをした人である。

 

とりあえず、Metal のシェーダーでレイトレができたり、サンプルではボリュームライトを扱っていたりするので、WWDC 2020 ではそのような発表や機能追加があると良いなと期待している。