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iPhone と Reality Composer で始める簡単 AR その2 - reality ファイルの書き出しとプレビュー編

前回は Reality Composer のざっくりした説明を書いたが今回はファイルの書き出しとプレビューについて。

Reality Composer でのファイルの保存は2種類あり、Reality Composer のプロジェクトである .rcproject と書き出しから行う .reality の2つがある。

 

Reality Composer での reality ファイルとは何か

AR アプリで RealityKit を開発に使用する場合、Xcode では .rcproject を使用するが、ビルド時に変換され、アプリ動作時には書き出された .reality が使用される。

そのため、reality ファイルは主にアプリ内で使用されるファイルだが、macOS や iOS / iPadOS の QuickLook で閲覧やプレビューが可能であるため簡易 AR 体験ができるファイルとなる。

 

USDZ と reality ファイルの違いは何か

QuickLook で閲覧できるとなると USDZ と reality ファイルの違いが気になるところだが、大きな違いは reality ファイルはアンカーの設定が適応される点である。

USDZ と reality ファイルのプレビューを実行した際、AR 表示の USDZ では平面にのみにオブジェクトを配置しアニメーションを表示することしかできないが、
reality ファイルではアンカーを使用した AR と設定した振る舞いが可能となり、先に書いたように簡易 AR アプリとして扱うことができる。

 

Reality Composer から reality ファイルを作成してみる

試しに前回作成したヘルメットのプロジェクトを開き画面上部の右にある「…」をタップ。

 

「詳細」が表示され下の方に「書き出す」があるのでタップする。

 

下からシェアシートが表示されるのでファイルアプリなどに保存するだけ。

 

ファイルアプリで保存した場合、その reality ファイルタップでプレビュー表示をおこなうことがてきる。

 

USDZ とは異なり、設定した顔のアンカーがプレビューでも適応されている。
Reality Composer で使用できるアニメーションやタップから振る舞いを設定したりなど今後紹介するビヘイビアが閲覧できるため、.rcproject で作成したものはほとんどプレビューが可能である。

 

.rcproject と .reality の中身

.rcproject は macOS の .app のようにフォルダになっており、各種設定の JSON ファイルと使用しているオブジェクトの USDZ ファイル、ファイルアイコンなどで使用するサムネール画像という構成。

.reality は各種設定の JSON ファイルと独自のバイナリファイルが zip 圧縮されたファイルとなっていてる。

 

まとめ

Reality Composer では簡易的な AR コンテンツの作成・閲覧できるものをファイルとして書き出す機能があり、コードを書かずにある程度の AR コンテンツ作成ができることがわかる。

次回は Reality Composer の UI について