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2020 年、AR、これから

AR とはとなんぞやと問われると困るけど、Augmented Reality の略なので拡張現実と呼ぶものらしい。
拡張現実と言われてもよくわからない感じはあり、現状では仮想空間にデジタルな処理をされた現実空間をミックスしたものとなっている。
個人的には、拡張された現実とは空間に何かが付加された現実だと思って、本来 AR の目指すべきところは仮想空間も含めて現実になる状態だと思っている。

 

拡張された現実と拡張された感覚

我々が拡張された現実を体験できるのは五感のおかげだ。
現実が拡張されるわけではなく感覚の拡張となるのだろう。
感覚の拡張と考えるのなら AR はスマートフォンやグラスだけではなく、AirPods Pro のような外周音を取り込みミックスする機器も立派な AR だと考える。
今後、触覚や匂い、味覚なども拡張された世界に必要なものだろう。

 

空間 と Space UI

自分が AR を語る際は、現実空間や仮想空間など空間という言葉をよく用いる。
空間は固定されたものが配置された何らかの体積のあるものと物理現象や動物など動きがあるものがあり時間が加わる事で初めて空間となる。
AR の UI ではよく言う Spatial (空間的な) というより、自分はすべての Space が UI となると予想される。
ここでいう Space とはすべての空間という感じで、UI が現実と密接になり、すべての現実と仮想が溶け込んだ空間を触ったり、あたかもそこにある様な UI / UX を目指すべきだろう。

 

モード

現状、AR に関してはバッテリーを多量消費する問題があり長時間使用するようにはつくられていないない。
また、常時使用される時に想定されるのは、世界が仮想オブジェクトに溢れかえる可能性がある事だ。
特に空間内で他のユーザーとあるものを共有する場合、ユーザー数が多い場合は混沌となるはず。
そのため、AR の空間では使用する際に状態を変更する必要がある。
とりあえず、大まかに分けるとパブリックとプライベートだろう。
AR グラスなどでパブリックに仮想オブジェクトを配置されたものを投影し続けていたら 仮想オブジェクトによる画面(空間)汚染がされてしまう。個人や知人とのみ共有できるプライベートなモードは必要だろう。
端末のバッテリーと画面や空間の汚染を考えるとモードの切り替えや何らかの権限は必須になると予想される。

 

UI とコントロール

現状 AR の UI の解はないのでなんとも言えないが、わかっている事は空間上にある UI と手を動かすためのデバイスは長時間使用するには向いていない。
要するに今ある VR コンテンツでの UI を長時間使用するものに転用できる可能性は少ないということ。
ひとつはハンドコントローラーやハンドトラッキングは単純に長時間は腕が疲れる点。
それと空間を使用するとなるとユーザー操作からのフィードバックがスマートフォンより乏しくなる。

もうひとつは、前も書いたが AR は現実とリンクするため場所を超越することができない。そのため空間上にある UI を操作する場合疲れる可能性はある。
テレビの物理チャンネルからリモコン、有線のマウスから無線のマウスなど遠隔で操作する便利さを手に入れたのに、また不便な操作を強いる必要性はない。

静的な UI は環境に溶け込むべきだとは思うが、ユーザーインタラクションが行われるものに関してはもっとスマートなものが必要だと思われる。

 

AR グラスはスマートフォンを超えるのか

正直わからない。
PC / Mac からスマートフォンをへの流れはエンターテインメントの閲覧を含む情報取得の即時性が人々の利便性を上げたが、現状のままではスマートフォンの閲覧が AR グラスになるだけだ。
VR のヘッドセットをつけるのが面倒なように、このままでは大半の人は AR グラスではなくてもスマートフォンでも便利だろう。

 

まとめ

Kinect v1 を Mac で動かし、電話越しにクレジットカードの番号を言う謎作業からの Kinect v2 の開発者版を購入したり、HoloLens や他のものも試したり、空間でインタラクションを行うものはそこそこ昔からやっていた経験はある。

そのため、一応 AR に関して色々ネタを持っているが、一発芸的ビジュアルのものや軽いゲームのようなものでは一般層には届かない。

まだ、実用的になるまでは解決しなければいけない問題がまだ多すぎると考えている。

とりあえず、ここ数年で Apple や他の会社ではどのように AR を進化させるかみもの。