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iOS で SceneKit を試す(Swift 3) その13 - Scene Editor での Utilities エリア

ひとまず、以前作成した scn ファイルを元に Utilities エリア を軽く確認してみる。 Utilities エリアには Source Editor や Interface Builder と同様に 上部にインスペクタと下部にライブラリと分けられている。

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インスペクタ

Utilities には7つのタブがあり以下のもの

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  • File Inspector
  • Quick Help
  • Node Inspector
  • Attributes Inspector
  • Material Inspector
  • Phyics Inspector
  • Scene Inspector

File Inspector と Quick Help は Source Editor と変わらないので割愛、他の5つを見てみる。

以下、sphere のジオメトリを選択時の状態で説明

 

Node Inspector

ノードに関する属性を設定できる。

設定項目

  • ノードの名前
  • 位置、回転、拡大縮小、編集時の座標(world/local)
  • 透過、表示・非表示、影の設定
  • ノードの属性(ジオメトリ、カメラ、ライト、ボーンなど)
  • アニメーション設定
  • コンストレイント(制約)設定

 

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Attributes Inspector

個々のオブジェクトで機能が異なるため今後個別に紹介。

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Material Inspector

ジオメトリの質感を設定できる。
ジオメトリのみ設定可能で、Material Inspector でマテリアル設定を消しても初期値で表示される。

設定項目

  • どのマテリアルを適応させるかのリスト
  • マテリアルの名前
  • シェーダーの種類(Constant, Lambert, Blinn, Phone, Physicaly Base)
  • Diffuse
  • Speculer
  • Normal
  • Reflective
  • Transparent
  • Occulusion
  • Illumination
  • Emission
  • Multiply
  • Ambient
  • 透過と光沢、フレネルの設定
  • マテリアルの見え方、ブレンド方法
  • その他のオプション

 

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Phyics Inspector

設定値は1つで、物理アニメーションで剛体の種類を決める (SCNPhysicsBody のイニシャライズでの type で指定していたもの)

種類 機能
None 物理アニメーションなし
Static 物理アニメーションの対象だが画面に留まる(アニメーションしないことが前提)
Dynamic 物理アニメーションの影響を受け、初期値の場合はコリジョン(障害物)がないとそのまま重力の影響を受けて落ちるつづける
Kinematic Static と同様だがアニメーションをしても物理アニメーションの影響を受ける

 

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Scene Inspector

シーン全体の設定を行う。 シーン全体であるため、どのノードを選択しても同じものが表示される。

  • 背景設定
  • フォグ(霧のように遠景がだんだん単色になる)
  • 物理アニメーション設定
  • シーンのアニメーションタイミング

 

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ライブラリ

Template File、Code Snippet、Object、Media ライブラリがあるが、Scene Editor ではオブジェクトライブラリしか使えない。

以前の記事同様に Scene Editor にドラッグ&ドロップで追加できる。 (アクションは Secondly Editor の Actions に)

また、一部オブジェクトはコードでしか追加できない。

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空のノード

名称 機能
Empty Node 空のノードを追加する。Scene Graph View 右下の「+」ボタンクリックと同様の振る舞い

 

ライト

名称 機能
Omni Light 豆電球のような球状に発光するライト
Direction Light シーン上どこにおいても一定の向きで全体を照らす光るライト
Spot Light スポットライト
Ambient Light 場所に関係なく全体を照らすライト
IES Light IES ファイルを使用した実際のライトをシュミレートしたライト
Light Probe 物理ベースのライト。周りの色を光とする

 

カメラ

名称 機能
Camera カメラ。現状カメラのタイプはこれのみで属性で設定する

 

ジオメトリ

名称 機能
Plane 平面のジオメトリ
Box 立方体のジオメトリ
Sphere 球のジオメトリ
Geosphere 均一に参画ポリゴンが配置された球のジオメトリ
Pyramid 三角錐のジオメトリ
Cylinder 円柱のジオメトリ
Cone 円錐のジオメトリ
Tube チューブ状のジオメトリ
Capsule カプセル状のジオメトリ
Torus ドーナツ状のジオメトリ
Floor 無限の大きさを持つ平面のジオメトリ
3D Text 3D 文字を作成するジオメトリ

 

物理フィールド(力場)

名称 機能
Drag Field 空気抵抗を与える物理フィールド
Vortex Field 渦状の物理フィールド
Radial Gravity Field 放射状に重力を与える物理フィールド
Linear Gravity Field 1方向に重力を与える物理フィールド
Noise Field ノイズを与える物理フィールド
Turbulence Field 乱流の物理フィールド
Spring Field 中心地からバネのように操作する物理フィールド
Electric Field 電気的な振る舞いをもたらす物理フィールド
Magnetic Field 磁気的な振る舞いをもたらす物理フィールド

 

パーティクル

名称 機能
Particle System パーティクルのエミッターを設定する。Scene Editor 上ではエミッターの透過は可能だが、振る舞いによって出現させたり、削除したりはできない。

 

アクション

名称 機能
Move Action 指定した値分移動(ループすると移動し続ける)
MoveTo Action 指定の場所まで移動
Scale Action 指定した値分拡大
ScaleTo Action 指定の大きさまで拡大縮小
Rotate Action 指定した値分回転
RotateTo Action 指定の角度まで回転
RotateTo Action (shortest) 指定の角度まで回転(少ない角度で行う場合)
RotateBy Axis Angle Action XYZ軸の1つまたは複数を指定し Radian の値分回転
RotateTo Axis Angle Action XYZ軸の1つまたは複数を指定し Radian の角度まで回転
FadeOut Action フェードアウト
FadeIn Action フェードイン
FadeOpacityTo Action フェードの値を決めてアニメーションさせる

 

今回はここまで。