Apple Engine

Apple, iPhone, iOS, その周辺のことについて

iPhone 11 Pro のカメラとその感想

iPhone 11 Pro で超広角カメラが追加され、望遠カメラやポートレートモードが強化。
また、カメラだけしか特出する部分がなかった Google Pixel 3 の Night Sight をパクった Night mode が追加された。

強く推したいのは画角が120度となる超広角カメラ追加され、iPhone にアクションカムが追加された様なものであると思っている。
アクションカムが付き、Apple TV+ が1年無料と考えると実質無料な気はする。(無料ではない)

 

超広角、広角、望遠カメラの比較

東京駅で同じ場所で撮り超広角、広角、望遠のレンズだけ変えたもので、スペック通りの大きさでズームする。

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神田明神(超広角は Night mode 適応外)

 

以降も夜の写真。昼間は以前の iPhone でも綺麗に撮れていたため。

 

超広角カメラ

ヨドバシ Akiba の外観を撮ってみたが、広角だとギリギリ切れる場所でも超広角なら余裕でフレームに入る。
また、このぐらいの明るさなら Night mode を使用しなくても綺麗に撮れる。

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東京駅 丸の内北口 ドームの天井 f:id:x67x6fx74x6f:20190923181735j:plain

 

ただし超広角カメラには以下の制限がある

  • Night mode が使用できない
  • 光学手振れ補正がない
  • 4K 60fps の動画撮影ができない(望遠も同様)

 

Night mode

長時間露出と端末処理により光の少ない暗い空間を iPhone が明るい写真へ頑張ってくれる機能。
そもそも広角レンズ自体が明るく、実際の見た目は超広角の画に近い。

神田明神にて狛犬を同じ場所で Night mode が使えない超広角と Night mode の広角で撮ったもの。
Night mode では周囲のディテールがほぼ写っている。

 

軽く動かした感じだと、 撮影時間に関しては明るい夜道は1秒ぐらい。
少し暗いと3秒、手をある程度固定した場合5秒ぐらい限界の模様。
手を何かに置いて固定すると10秒ぐらいまではいけた。

三脚を使用すると最大30秒までのばせるらしいので、場所によっては星がそこそこ綺麗に撮れそうではある。

9秒ぐらい伸ばしてみたが、自分の眼では見られなかった星が撮れた。
その時見えたのは1番輝く星ひとつだけ。

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同じ様に9秒で撮影。
対象物がない場合ノイズが多く載る傾向にある

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ここら辺は残念ながら Huawei のカメラの方画質が良い。

 

Night mode を使用した緑色になる傾向にあり、光はあまりなくても空間全体に光が当たる状態が望ましい。
そのため、空間に光があまり当たってない部分は暗いままかノイズが多く載る。
試しにトイレを照明を消し、扉を軽く開けて撮ってもほぼ暗いままだった。
(それでも形がわかるぐらいまでは見える )

 

また、プレビュー時も Night mode に近い状態になっており、機械学習か、前のフレームからの合成か、超広角との合成か不明だがよくできている。

 

Night mode では自動で写真撮影の秒数が設定される。星空など微かな光を撮りたい時以外は自動より秒数を増やしてもほぼ変化はない。

 

望遠

地味に変更がされておりレンズの明るさが変わっている。

超広角の方が価値があるため、機能的にも Pro のみについているのは理解でき、風景を撮影する時、画の密度が変わるため綺麗な画になる感はある。

あと、人やものを撮影する場合など望遠が重要だったりする。

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望遠で撮った背景

 

動画

動画撮影に関しては基本変わらないので割愛。
(意訳: Hatena 動画がアップできないので面倒)

とりあえず、超広角に関しては手振れ補正がないためジンバルをお薦めする。
DJI のスマートフォン向けのやつは固定用の三脚がついても2万しないので一家に一台といったところ。

 

iOS13 の機能だが、動画編集では今までできなかった傾きや切り取りなど、写真同様のことが可能で iMove を使用しなくて変更ができる。
個人的には動画の尺の調整後、新規ファイルを作成せず、そのファイルのまま再生時間が変更される様になったところが良い。

 

その他、個人的に端末の良いところ

iPhone XS を使用していたのだが、本体の重量バランスや背面ガラス、カメラの出っ張りの問題でいつの間にか机などから落ちるという現象が今回は起こりにくくなっている。

 

ダメなところ

3D Touch がなくなり、Haptic Touch と名をうった長押しに変更された。
そのため一部面倒な部分が出てきている。

例えば、ヴァーチャルキーボードは長押しが他の動作に割り当てられているため、3D Touch でのぐい押しでカーソル移動がどこでもできなくなった。
スペースキー(空白)でしか使用できないため、テンキー入力時はスペースキーの位置がかなり遠い。 そして、右端にスペースキーが配置されているため現在の位置より右に行きたい場合は、一度左に移動させて右に移動するしか方法がない。

また、Haptic Touch は長押しなのでスクロールする部分で長めに押してしまい誤動作することがある。

iPad では 3D Touch を実現するのは難しいだろうし、Apple 曰くユーザーがあまり使っていないらしいので廃止という流れなのだろう。

 

まとめ

これまでの iPhone のカメラはポートレートモードで人物やものに焦点を当ててきたが、今回からは背景などアクションカム的な要素も制覇し死角をなくそうとしている感はある。

そして、次期 iPhone で超広角の手振れ補正が追加されればアクションカムを殺しにかかれるだろうし、手軽さだけを考えれば幾度と言われているがコンデジの立場も辛くなっていくだろう。

5G や Apple A チップの機能向上をなど、来年も良い性能アップを期待している。

 

 

 

不具合

2日目にして充電後に動きが緩慢になり何かするとローディング(振る舞い的にホーム/スプリングボードを再起動している)が繰り返された。

Apple 丸の内に当日修理しようとしたが、ストアの前で一応端末を確認したら正常に動作をしていたのでそのまま帰った。

Xcode の Devices のクラッシュログを見るに電源周りで CPU を使いまくっており、原因は不明。

謎の復帰を遂げたので同現象が起きた方や治った方は教えて欲しい。
3G から使っているが電源周りでおかしくなったのはこれが初めてなので。

A13 Bionic のベンチマークとその先

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Geekbench からの現状の集計をまとめてみた。
Geekbench 5 から基準値が変わったため以前と値が異なる。

SoC GHz Single Multi Metal
iPad Pro (3rd 12.9-inch)
A12X Bionic
2.5 1112 4606 9115
iPhone 11 Pro
A13 Bionic
2.7 1326 3359 6355
iPhone XS
A12 Bionic
2.5 1108 2618 4527
iPhone X
A11 Bionic
2.4 917 2354 3229
iPad Pro (2nd 12.9-inch)
A10X Fusion
2.3 832 2280 6394
iPad (6th)
A10 Fusion
2.3 757 1406 2787
iPhone 7
A10 Fusion
2.3 744 1323 2766
iPad Pro (1st 12.9-inch)
A9X
2.3 650 1201 3626
iPhone 6s
Apple A9
1.8 542 990 2221

 

以下の伸び率となる

  • Single 1.2 倍
  • Multi 1.3 倍
  • Metal 1.4 倍

 

2017年末に発売された2世代目の iPad Pro A10X Fusion と同等の Metal 性能で、CPU 性能は余裕で A13 Bionic は超える。

 

Android 端末との比較

端末 Single Multi
A13 Bionic 1326 3359
iPhone XS
A12 Bionic
1108 2618
OnePlus 7 Pro
Snapdragon 855
721 2640
Samsung Galaxy Note10
Snapdragon 855
706 2531
iPhone X
Apple A11 Bionic
917 2354
Huawei Mate 20 Pro
Kirin 980
673 2273
Sony Xperia XZ2
Snapdragon 845
497 2058
Google Pixel 3 XL
Snapdragon 845
490 1984

前回の記事同様。
Single で Snapdragon 855 の約2倍、Multi は 1.27倍。
Snapdragon 855 は Big Core × 4、Little Core × 4 の構成で Big Core の中の 1 つはさらに速いものとなっている。 周波数的には 2.84、2.42、1.80 GHz。

以前の Snapdragon は Big と Little をスイッチしていたため、Multi Core の際に全てのコアを動かすことができなかったが、それが可能になり、
855 は 845 比べて約 1.3 倍となった。

だが、高速な Prime Core があっても Single Core は A11 にはおよばず、A12 と比べて Big Core が 2 倍もあるのに Multi Core のベンチマークがほぼ変わらないところに厳しさがあると思われる。

 

Mac

一応、書いてみた。
7世代目のモバイル版 i7、8世代目のデスクトップ版 i3 と同等。

SoC Core GHz Single Multi
iMac Pro
Xeon W-2191B
18 2.3 1111 13452
iMac Pro
Xeon W-2140B
8 2.3 1087 8185
MacBook Pro 15-inch 2019
i9-9980HK
8 2.4 1114 6913
MacBook Pro 13-inch 2019
i7-8569U
4 2.8 1072 4111
MacBook Pro 15-inch 2017
i7-7700HQ
4 2.8 872 3424
iMac 21.5-inch 2019
i3-8100
4 2.8 926 3372

 

まとめ

かなり、ラップトップの Mac、PC(薄いタイプ)に近づいてきた。
もし、来年チップのプロセスルールが 5nm となるのならかなりの飛躍が期待できる。

また、Apple A13X が出て、A13 同様 20% 上がるのなら第8世代目のデスクトップ版 Core i7 の Multi Core と僅差となり、第9世代目の i5 同等になる。

個人的には現状 Pro ではない MacBook は iPad Pro に置き換えても良いのではないかと思っている。(というかそうして欲しい)
iPadOS 13 でアプリ側の対応が必要だが同じアプリを複数開くことができる Multipule Window の機能が追加されたことによって、Mac に近い操作感をもたらすだろう。

また、macOS で iPadOS ライクなアプリを開発できる Mac Catalyst もその流れなのかもしれない。

今後のスマートフォンの流れを考えると、
Android 10 の Desktop mode の様にスマートデバイスを外部ディスプレイに繋ぎデスクトップライクな操作が流れの様な気はしている。
(一応、iOS/iPadOS では端末と外部出力で異なる表示が初期から可能。Keynote など)

 

余談

今のスマートフォンは Window Phone の影響が大きいと思っており、フラットデザインやカメラの高機能化、そして Continuum をパックってインスパイアされている様でいて面白い。

A13 Bionic のスペックを予想する

1つ前の記事からそのまま載せたもの。

Apple A チップのプロセスルールが 7nm から 7nm+ 変更されたため、集積率20% アップ、消費電 15% ダウンとなっている。
基本的には 全体で20%上がり、最低でも使用時間が 15% アップする。
Apple Evenet では A12 と比較し、20%高速で40%省電力とのこと。

コア的に、高性能コア Lightning * 2、省電力コア Thunder * 4 と数は変わらないものの A12 の 6.9 billion から 8.5 billion のトランジスタとなっている。

以下、Geekbench から見た予想値。
(Geekbench の基準値が変更されたため今までと値が異なる)

SoC Single Multi Metal
iPad Pro (3rd 12.9-inch)
A12X Bionic
1112 4602 9134
A13 Bionic ? 1328 3217 5323
iPhone XS
A12 Bionic
1107 2681 4436
iPhone X
A11 Bionic
917 2351 3231
iPad Pro (2nd 12.9-inch)
A10X Fusion
834 2280 6409
iPad Pro (1st 12.9-inch)
A9X
651 1202 3625
iPad (6th)
A10 Fusion
758 1406 2786

 

Android 端末との比較

端末 Single Multi
A13 Bionic ? 1328 3217
iPhone XS
A12 Bionic
1107 2681
OnePlus 7 Pro
Snapdragon 855
722 2632
Samsung Galaxy Note10
Snapdragon 855
749 2535
iPhone X
Apple A11 Bionic
917 2351
Huawei Mate 20 Pro
Kirin 980
671 2267
Sony Xperia XZ2
Snapdragon 845
498 2048
Google Pixel 3 XL
Snapdragon 845
490 1987

 

まとめ

Apple A13 は大体、第2世代目の iPad Pro と同じぐらいのスペックになると予想される。

現状、スマートフォンの同コア、プロセスルールの SoC のスペックでは最速となっている。

(トランジスタの数が多い Kirin 990 5G やコアの多い Snapdragon 855 Plus の方がマルチコアのスコアが高いらしい)

iPhone 11、11 Pro、11 Pro Max どれを買うべきか

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Apple のイベントにて新しい iPhone が発表された。
iPhone 11、11 Pro、11 Pro Max というネーミングになったがグレードは、XR、XS、XS Max と同じ流れだ。
ざっくり、まとめるとこんな感じ。

  • カメラの機能強化
  • ディスプレイのアップデート
  • チップの性能向上
  • バッテリー性能向上
  • Pro, Pro Max は少し重くなっているなど

 

以降、内容を少し見ていこうと思う。 

 

カメラ

バックカメラ

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iPhone 11 は 26mm の広角レンズから新たにアクションカムなどの広角に近い 13mm の超広角カメラが追加。

iPhone 11 Pro、Pro Max は 11 に XS シリーズであった 52mm の望遠が付き、
XS シリーズの望遠と異なり F値 2.4 から 2.0 になりレンズを通る光量が多く明るくなっている。

ちなみに、超広角カメラは光学式手ぶれ補正は使用できない。

 

フロントカメラ(True Depth カメラ)

フロントカメラは3機種に 1200 万画素になり XS シリーズの 700 万画素が強化された。
また、Selfie (自撮り) のスローモーション版「Slofie」が可能になった。

 

Night mode

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明確には紹介されていなかったと記憶しているが、複数枚の写真を撮り、手ぶれ補正と機械学習と共に暗い場所でも明るい写真を作成しているものだと思われる。
Apple のサイトを見る限りでは Google Pixel 3 の Night Sight より自然な画づくりになっていると感じた。(特に車の方)

iOS 13 では ARKit 3 での仮想オブジェクトへのノイズ付加、Metal でレイトレーシングを使用する際のノイズ除去などで機械学習ベースのノイズ操作機能が追加されている。
これらの機能で使用している機械学習から Night mode で撮影した暗所の画像にのるノイズの除去が行われていると予想される。

これまでの静止画でも暗所でのノイズの除去はされていたとは思われるがさらに進化している感はある。

また、Night mode の機能ではないが、三脚などで固定した暗所撮影で最大30秒までシャッターを開放することができるらしい。

 

ポートレートモード

ハイキー照明(モノ)が追加され 6 種類になり、
バックカメラは超広角カメラが追加されたため、広角でのポートレート撮影も可能になった。
また人以外のペットでも可能になったらしい。

開発者ドキュメント上ではとりあえず 犬 と 猫 が認識可能な模様。

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動画撮影

3機種ともフロントカメラでも 4K の動画撮影が可能になった。(24fps、30fps、60fps)

また、バックカメラではカメラズームなどビデオの構図にあわせて最適な音声録音するオーディオズーム機能が追加されている。

懐かしい名前だが QuickTake という機能が追加され、写真撮影ボタン長押しで動画撮影し、右スライドすると動画撮影へ完全に移行する。 左スライドでは既存のバーストモードで撮れる。

 

ディスプレイ

iPhone 11 は XR と変わらず。

11 Pro、11 Pro Max は Super Retina HD ディスプレイから Super Retina XDR ディスプレイとなり、
コントラスト比が倍の 2,000,000:1、最大輝度が標準時で最大 800 nit、HDR 利用コンテンツは自動で 1200 nit になる。
日が強く当たる場合、液晶に比べて 625 nits の Super Retina HD ディスプレイ では見辛かったものが XDR では若干緩和されそうではある。

Galaxy S10 の Dynamic AMOLED Display と同等なので、コントラスト比に関しては SAMSUNG が公開している画像がわかりやすい。

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また、11 Pro シリーズでは 3D タッチの機能が廃止され、 Haptic Touch となり XR の様な振る舞いとなる。
ただ、iOS 13 から長押しがコンテキストメニュー表示になるため、劇的に不便になるということはなさそう。

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コンテキストメニュー。
プレビュー部分はタップすると詳細が開かれる。

 

Apple A13 Bionic

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今回は 7nm+ のプロセスルールでつくられており、そのままでも 20% の密度向上、5 〜 12% の消費電力低減が見込まれる。

プレゼンによれば、以下の進化な模様。

  • 高性能 CPU が 20% Up、消費電力が 30% Down
  • 高効率 CPU が 20% Up、消費電力が 25% Down
  • GPU が 20% Up、消費電力が 30% Down
  • ニューラルエンジンが (NPU) 20% Up、消費電力が 15% Down

 

約 20% 機能向上で消費電力が 15 〜 30% と少なく良くなるとのことで、 チップ自体で電力消費を部分的に制御するらしくこの様に減らせるのだとか。
ARM の仕様ではこれはなかったはずで、Apple A チップは個別にコアを動作させられるため、全体的な効率で消費電力効率が上がっている様な気がしないでもない。

余談だが、A12 同様 NPU を開発者側では操作することはできず、CPU、GPU、NPU で現状の処理状態で効率のよいものを選んで計算してくれるっぽい。

 

GeekBench のベンチマークでの比較

まだ製品が販売されていないので、A13 は iPhone XS を 20% 増やしただけの予想値なので注意。
Metal の処理では2世代目の iPad Pro に近づくのではと予想される。

SoC Single Multi Metal
iPad Pro (3rd 12.9-inch)
Apple A12X Bionic
1112 4602 9134
A13 Bionic ? 1328 3217 5323
iPhone XS
Apple A12 Bionic
1107 2681 4436
iPhone X
Apple A11 Bionic
917 2351 3231
iPad Pro (2nd 12.9-inch)
Apple A10X Fusion
834 2280 6409
iPad Pro (1st 12.9-inch)
Apple A9X
651 1202 3625
iPad (6th)
Apple A10 Fusion
758 1406 2786

 

ちなみにプレゼンで比較していた Galaxy 10 シリーズや Google Pixel 4 で搭載される Snapdrangn 855 はシングルで最大 762、マルチで最大 2625 なので、プレゼン通り Apple A12 Bionic より遅い模様。

 

バッテリー

SoC の影響で大幅に持ち時間が長くなっているらしい。

  • iPhone 11 は iPhone XR より最大 1 時間長いバッテリー駆動時間。
  • iPhone 11 Pro は Phone XS より最大 4 時間長いバッテリー駆動時間
  • iPhone 11 Pro Max は iPhone XS Max より最大 5 時間長いバッテリー駆動時間

 

プレゼンで謳われた基準がよくわからないが、ビデオ再生(ワイヤレス)が大体合う様なのでついでに記載しておく。

11 11 Pro 11 Pro Max
ビデオ再生 最大17時間 最大18時間 最大20時間
XR XS XS Max
ビデオ再生 最大16時間 最大14時間 最大15時間

 

ただ、ストレージにある動画再生となるとあまりバッテリーが減らないので、実際にブラウザで Web を閲覧しまくったり、SNS をやったり、ゲームを動かした場合ではここまでの伸び率では無いだろう。

 

Dolby Atmos

オブジェクトベースの立体音響を端末で聞くことができるらしく、モバイル向けの Atmos は DTS Headphone:X の様に、ヘッドフォン、イヤフォンでも立体音響が聴ける様になっていると思われる。

実際の制作の際 ProTools のプラグインでは空間に仮想的な空間に音の発生源を配置し音を設定するためデータ的に動画ファイルのコンテナの中に設定されているはず。

ちなみに、都内近郊で Dolby Atmos をちゃんと体験したいのであれば、さいたま新都心の MOVIX や 10 月できる丸の内ピカデリーの Dolby CINEMA が最もよいと思われる。
(TOHO の Atoms は音響に対して天井や劇場が広すぎるのであんまりお勧めしない)

 

USB-C - Lightning ケーブル

付属品の有線ケーブルが変わりと高速充電ができるアダプターが同梱される様になった。

割と USB-C to USB-C で iPhone を繋ぎたいという要望がある様だが、個人的に USB-C は Lightning より挿しづらいので頻繁に挿すものに対して使用して欲しくないと思っている。

 

その他の特徴

  • U1 チップによる誤差数10センチで屋内測位を行う超広帯域通信
  • Wi‑Fi 6 (802.11ax)
  • 2 組の AirPods、Beats ヘッドフォン 同時接続
  • 11 Pro, 11 Pro Max 防水強化(11 は XS と同等)

 

現状の iPhone で買うべき端末はどれか

コストと性能のバランス

今回もコスパが良いのは Pro ではなく iPhone 11。
11 は XR 発売当初よりさらに値段下がっているし、GoPro HERO7 広角は 15mm なので iPhone 11 の 13mm の超広角レンズはアクションカムキラーである。
(超広角は手ぶれ補正が効かないので当分殺せないが)

また、Pro との違いは、カメラ、ディスプレイ、防水となっており、XR の時よりさらに上位機種と違いが少なくなっている。

 

iPhone 11 シリーズの機能が必要なければ、XR も選択肢に入る。

iPhone 8, 8 Plus に関しては、バッテリー持ちが大幅に良くなってしまったため、Touch ID と大きさと重さぐらいしか利点がない。
価格から見ても iPhone XR で ¥12,000、iPhone 11 で ¥22,000 の差なので個人的に選択肢として考えることができない。

あえていうならマスクしがちな人は Face ID の認証が落ちるので Touch ID を使用する方が便利かもしれない。(こっち冬手袋をしていると認証できない)

 

では、11 ではなく 11 Pro, 11 Pro Max にする利点は?

圧倒的なディスプレイの綺麗さだろう。

 

カメラ、Apple A チップ以外で X、XR、XS、XS Max から乗り換える場合の注目機能

さらに綺麗になった画面 (Pro シリーズ)

XS と比較して輝度が標準時 28% UP しコントラスト比が倍になった。
UI が黒基調になるダークモードや写真や動画の閲覧で顕著にわかると思う。

FaceID

30% 認識が高速化し、これまでより広い角度、遠くでの認識も上がった。
App / iTunes ストアや Web での Apple Pay 使用時の認識ミスが減りそう。

新しいApple製のU1チップは空間認識

現状は AirDrop での使用が紹介されているが、開発者側に API が提供されればより、面白いことができそうではある。

 

他にも背面のガラスコーティングの変更、防水性能、端末の色などあるが、やはり端末使用時に長時間見つめることとなるディスプレイが綺麗になるのは素晴らしい。

 

価格

XR 11 11 Pro 11 Pro Max
64GB 64,800 74,800 106,800 119,800
128GB 69,800
256GB 79,800 122,800 135,800
512GB 90,800 144,800 157,800

 

まとめ

長々書いたが、11 ではバッテリーの稼働時間が増えたためそれだけでも価値はあるように思えるし、
既存の iPhone にアクションカム分を足すと考えるとかなり安いのではと麻痺しはじめている。

また、iPhone 11 の 256GB の価格が優れている感がある。

+¥32,000 払えるならディスプレイが綺麗になり、新しくなった望遠カメラを足した iPhone 11 Pro を選ぶと良いと思われる。
(さらに ¥13,000 出すと画面がデカくなり、さらにバッテリーの稼働時間が増えるよ)

 

Sneak peak で紹介されて複数カメラ画像から高精細の写真をつくる Deep Fusion など、静止画から動画まで手元のデバイスでプロクオリティのものを創作させる思いがあるのだろうと今回の iPhone で感じさせられたという感想。

10.2インチの第7世代 iPad は買うべきか

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結論からすると頑張って 2 万円足して、iPad Air を購入した方が良さそう。

 

なぜなら Air の方が本体が薄く軽いから。
でもって、一番の注目点は第7世代 iPad は第6世代同様に SoC が Apple A10 であること。

以前、サポート期限の問題で発表後早めに買った方がよいと書いたが、もう1つ購入で注意したいのは SoC で Apple A チップのバージョンである。

現状、OS サポートの区切りが Apple TV HD 以外は Apple A チップのバージョンで区切られており、あまり古いチップを載せたものはお勧めできないので。

機械学習用のチップや A11、A12、A13 で使用できる GPU というか Metal の機能が使えないのでゲームとかはグラフィックスを酷使するアプリを使用する場合は上のグレードを買った方がよいと思われる。

 

あと、毎回書いているがペンを使用して絵を描く場合は iPad Pro を買った方がいい。
多分、近いうちに Pro は新しいやつが出ると思われるのでしばしお待ちあれ。

 

想定される購入層

第6世代のアップデートのものなので、基本的には iPad を触る初めての方や教育向けなど多量に使用する場合だったりはする。

動画や電子書籍、Web 等の閲覧、Office などの文字を主体にした作業であればこちらを検討してもよいかも。

特殊な用途だが Mac の画面をサブディスプレイとして表示する macOS 10.15 Catalina の機能、Sidecar を使用するためのものとして最安で使用することができるかもしれない。
疑問形なのは、現状対応する iPad がどれなのか公開されていないため。

 

購入する際の注意

発売翌日に消費税上がり税率が25%上がるので注意。

例えば、32G は ¥37,584 から ¥38,280 になる。

 

価格(以下税別)

iPad (7th) iPad Air iPad mini
32G 34,800
64G 54,800 45,800
128G 44,800
256G 71,800 62,800

Cellular モデルは統一で +¥15,000。

ちなみに AppleCare+ ¥8,400。
主に室内で使用し持ち運ぶことが少ないのであれば必要ないかもしれない。

 

iPad Air との違い

ディスプレイサイズ、写真とLive Photosの広色域キャプチャ、デュアルバンド接続の有無と Bluetooth 5.0 になる。

mini は Air と同等で、ディスプレイが小さい事と mini は Smart Keyboard がつけられない点。

 

Geekbench によるベンチマーク

クロック周波数の変更がなければ、第7世代 iPad は第6世代目と近いスコアになることが予想される。

SoC Single Multi Metal
iPad Pro (3rd 12.9-inch)
Apple A12X Bionic
1112 4602 9134
iPad Air (3rd)
Apple A12 Bionic
1110 2859 4534
iPhone X
Apple A11 Bionic
917 2351 3231
iPad Pro (2nd 12.9-inch)
Apple A10X Fusion
834 2280 6409
iPad Pro (1st 12.9-inch)
Apple A9X
651 1202 3625
iPad (6th)
Apple A10 Fusion
758 1406 2786

 

まとめ

軽くて薄い方がよかったり、サポート期間を伸ばしたいなら、iPad Air。

閲覧などの作業がメインで価格を抑えたいなら、第7世代 iPad といった感じかなと思われる。

 

 

余談

iPadOS で同一アプリでの複数ウインドウ表示 (Multiple Windows) が Safari 以外でも使用できる様になった。

アプリ側で Multiple Windows 対応が必要なるが、アプリの一部の表示を分割や Slide Over で表示したり、そのアプリの閉じたウインドウの復元ができる様になった。

例えば、Safari のリンクをタップしながらサイドに持っていくとリンク先のページがサイドや Slide Over で表示でき、
写真のリストの写真ドラッグするとその写真、マップのピンをドラッグするとピンを中心に分割や Slide Over 表示される。

複数ウインドウ表示が可能になるディスクトップの様な便利さがあるのでリリースされたら是非試して欲しい。

Xcode 11 の Scene Editor から USDZ ファイルを作成する

Beta 版から記事を起こしているため今後変更される可能性あり。

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WWDC 19 のセッションで行なっていたように、Xcode 11 の SceneKit のシーンファイル (.scn) などを閲覧、編集を行う Scene Editor から USDZ ファイルを書き出すことができるようになった。

 

手順

Xcode でシーンファイル (.scn) 開き、 アプリケーションメニューの File > Export から 「 Universal Scene Description (Mobile)」を選択して保存する。

上の画像は試しに SceneKit のビルトインジオメトリ SCNText を配置したシーンを Xcode 11 上で USDZ に書き出し iOS 12 の iPhone でプレビューを行なったもの。
問題なく表示ができた。

 

シーンファイル以外で変換可能なファイル

以下が変換可能な 3D ファイル。
USDZ を書き出す部分は SDK にない機能だが、Scene Editor の読み込み部分は Model I/O を使用しているため、Scene Editor 読み込めるファイルは全て変換することができる。

  • abc
  • dae
  • obj
  • ply
  • stl
  • usd / usda / usdc

 

appleengine.hatenablog.com

 

制限

USD 自体、3DCG 制作のパイプラインの中でのアセット管理的意味合いで作成されたため、パーティクルや物理シミュレーション、物理フィールドなどを含めることはできず、現状 SCNAction やジオメトリに設定していアニメーションも吐き出すこともできない。

ジオメトリに設定しているアニメーションは書き出したファイルに存在しているが、iOS のプレビューで閲覧することができない模様。

USDZ の制限としてテクスチャの数と上限サイズが決まっている点も注意して欲しい。

また、複数のジオメトリがうまく書き出されない場合は親のノードごと Flatten Selection を行なって1つのジオメトリにすると書き出すことができる。

 

まとめ

Xcode 11 から usdz_converter が Command Line Tools からなくなるため、 Augmented Reality ページにある usdz Tools からダウンロードし、Python や ダウンロードしたファイルの PATH を通さなければいけない。

若干面倒なので、Terminal でコマンドを入力せず、Scene Editor を使用し GUI から USDZ が書き出すことができるは便利だと思われる。

 

ちなみに usdz Tools からダウンロードした実行ファイルでは、Autodesk から提供されている Python の FBX モジュールを入手後、その PATH を通すと、FBX ファイルから USDZ へ変換することができる。

ARKit 3 の変更点 (Xcode 11 beta 4)

変更は大まかに 4 つだが、
ARView は RealityKit の機能なので割愛して 3 つ。

 

ARCamera

ARCamera.TrackingState.Reason

以下のプロパティ、メソッド、演算子が追加。

var hashValue: Int
func hash(into: inout Hasher)
static func == (ARCamera.TrackingState.Reason, ARCamera.TrackingState.Reason) -> Bool

 

ARCamera.TrackingState.Reason.relocalizing

SDKs の iOS 11.0+ が Modified になっているが変更不明。

 

ARPlaneAnchor

ARPlaneAnchor.Classification.Status

以下のプロパティ、メソッド、演算子が追加。

var hashValue: Int
func hash(into: inout Hasher)
static func == (a: ARPlaneAnchor.Classification.Status, b: ARPlaneAnchor.Classification.Status) -> Bool

 

ARCoachingOverlayView

isActive

set が無くなったため開発者側でアクティブの状態を変更することができなくなった。

var isActive: Bool { get }

 

以上。